2013年10月28日月曜日

大根干し

十勝の秋に漬物用大根干しの樽をあちこちで見るようになった。
ある日曜、昨日はフリーマーケットで一日売り子したから今日は寝てようと決め込んでいた矢先
朝っぱらから電話でおこされた。
義母が大根一さお(十本)買って漬物をつけるというので、もちろん車のある私は
近所のJAに買いに行った、おじさんがトラックで売っている。
大根は十本単位以外では売ってないのだ。さすが漬物の季節到来、一本なんてけちな数では
売らないのだ。 おじさんが、大根は重いのでネコで運んで車に積んて義母の元へ。
魚漬けを作るからキャベツも買ってきてと言ったけど、キャベツは大根が干せてからでいいんじゃないという私の助言も聞かずいいからキャベツは一個買ってきてというのでまあ生でたべてもいいかと思って買って行った。会長の命令には背けないのだ。
会長は機嫌よく迎えてくれて早速大根洗いを始めた。いい大根だとほめられ、朝早く起きて買ってきた甲斐があったと嬉しくなった。 木の樽も物置から出して洗って水を汲んでおけというのでたわしでごしごし洗ってから水を満たしておいた。
さて泥をとって洗った大根を会長は荒縄でなくて安いビニールの紐で結びだした、
さすが年のこうだなと思ってその手先を見ていた。実に手際よく大根を交互にしばっていく。
私としては荒縄でやって欲しかったけど、会長のこだわりは木の樽だけのようで、
最近はみんなプラスチックの樽で漬けるひとが多いとプラスチックを使う人間を小ばかにしていた。私の樽は何万円もしたというので、確かにねんきの入った美しい樽だった。
会長は来年は私はいるかどうかわからないから今年のうちに私が物覚えが良いから魚漬けを
教えておきたいというので、この人にもいいところはあるんだと思ってちょっと感動した。
大根の結び方も習得したし、大根も干したし、樽も用意したので、後は一週間大根がしんなりするまで干したら漬けだすんだけど、魚はみがき鰊をつかう。あほな私は磨いた鰊かと思っていたが、
すっかり干せた鰊のことだ。 ほかに米麹を使うそうで、鰊と麹は私が買っておきますと言って家に帰った。 
次の日は冬タイヤを買いに行って交換したり忙しかったけど、干した大根が気になるし、
みがき鰊と麹も買ったので届けに行った。
会長が出てきてプラスチックの樽買ったおいたから見て頂戴という言葉にかたまった私、
えっプラスチックの樽、いつもは会長に逆らわない私は、義母さん、昨日漬物は木の樽でないと
だめだって言ってたじゃないですか、と言ったら、最近はみんなプラスチックでやるんだという。
で、おまけに面倒ならやめるかって言うので、えっ私に伝授するって感動させてくれたのはなに???・・・・・・・・・・・・・
まあいい、プラスチックでも魚漬け最近はプラスチックが主流だって会長も思ったのかもしれない。
で気を取り直し、大根を見に行ったら大根のそばに布団があったので取り入れようとすると、
それは夜大根が凍れないように大根にかけて寝るんだと会長は言う。私の干した大根をそんなに
大切に思ってくれたのかと感動した。ところで魚漬けには大根は何本使うのっと聞いてみた。十本で足りるのかとちょっと心配したわたしに、会長は一本でいいんじゃないと言う。
だって、昨日朝早く私を起こして、後になると大根も高くなるし、一週間遅れるとまずいからって朝早いとはおもったけど、いてもたってもたまらず電話してして、一さお(十本)買ってきてと言ったあれは
何?????大根一本ならいつだってそこらじゅうのスーパーに買いにいけばいいんじゃないの、残りの9本のしんなり干せた大根おろしにもならない干し大根はいったいどうなるの???? 
台所には安っぽい黄色のプラスチックの漬物樽が置いてあった。 
またしてもやられたのだ・・・・

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